指名競争入札は、発注者があらかじめ選定した建設業者間で競争入札を行う点において一般競争入札とは異なります。また、入札による競争を実施する点で随意契約とも異なります。
指名競争入札は、公共工事における競争入札方式において一般的に活用されていました。
一般競争入札に比べて発注者が指名業者を選定する段階で、不良・不適格業者を排除することが出来ることや、競争参加者が特定されているので手続きが簡便なためです。
特に、公共工事は価格競争を行いつつも、履行期限や品質を確保することが必要不可欠な性質のものですので、公共工事発注者として信頼のある建設業者同士で競争させることが、その目的にかなった方式であったのです。
ところが、この指名競争入札という方式は、競争参加者が特定の者に偏りがちになりやすいこと、建設業者間の談合行為が行われやすくなってしまうこと、というデメリットもあります。
建設業者が公共工事を受注する場合の一般的な流れは、次のとおりです。
1.経営事項審査の申請
2.競争参加の資格審査申請
3.競争参加の認定通知の受理
4.指名通知の受理
5.現場説明会への参加
6.設計図書に基づく入札価格の積算
7.入札への参加
8.落札の決定
9.契約の締結
10.工事着手
11.工事施工
12.工事完成
13.完成検査
14.引き渡し