入札参加資格申請における等級区分国や地方公共団体の発注する案件の規模、内容等は様々ですし、受注を希望する方の経営規模や施工能力も千差万別です。

そのため、発注する案件に比較して極端に経営規模や施工能力に差がある場合は、適切な履行を確保するためにも予め参加資格を制限する必要があります。

そこで、多くの発注者は、競争参加の点数に応じて、等級ごとに区分する格付け(ランク付け)を行い、入札参加希望者の施工能力に応じた発注を行うことで、適正な履行を確保しています。さらに、発注の適正配分を行うことで、大業者のみに偏重することなく中小企業を保護助長しています。

以下、東京都の物品買入れ等競争入札参加資格申請を例に格付けの決定方法を見ていきましょう。

※等級順位は、営業種目ごとに付与されます。複数の営業種目に申請した場合は、申請した営業種目ごとに等級順位が付きます。

【A客観的審査事項による等級】
[採点項目]
①年間総売上高、②自己資本額、③従業員数、④流動比率、⑤営業年数、⑥障害者雇用の割合(実雇用率)を点数化して得た等級

ISO等の認証を取得している方は、「①年間総売上高」に、次の表に示す割増率で求めた額を加算した上で点数を決定します。
ISO9001、環境マネジメントシステム(ISO4001等)の両方を取得している方は、それぞれ加算することが出来ます。

対象規格 割増率
新規取得 継続取得
ISO9001 3% 5%
環境マネジメントシステム(ISO4001等) 3% 5%
【B主観的審査事項での等級】
[採点項目]
営業種目売上高(審査対象事業年度の売上高)

7つの営業種目グル―プごとに設定された「主観数値(営業種目別売上高)~発注標準金額の10倍相当~」に、営業種目売上高をあてはめて得た等級

矢印

[等級の決定]
営業種目ごとに発注標準金額に応じたA、B及びCの3つの区分とします。
「客観的審査事項による等級」と「主観的審査事項による等級」を算出し、いずれか下位のものを申請営業種目における等級とします。
申請営業種目の審査対象事業年度の売上高が無い場合は、無格付となります。

矢印

[順位の決定]
同一等級内で営業種目別売上高の大きい順に順位を付けていきます。
営業種目別売上高が等しい場合は、自己資本額⇒従業員数⇒流動比率及び営業年数の順に比較し、数値の大きい方から順位を付けていきます。

 

 


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